こんにちは。
寒くなってきましたが、
なんかまだ冬っていう感じの空気じゃなくて、
秋の雰囲気がしますよね。
そのせいか、服の寒暖のチョイスを間違えてしまいそうです。
中井英夫「虚無への供物」とは?
で、今日は久々の書評。
こんな小説を読みました。
中井英夫の「虚無への供物」上下巻。
「4大ミステリー」?
以前、別の小説で「4大ミステリー」みたいな感じで扱われてて、
名前を聞いた事があったので読んでみました。
他の作品はまだ全部未読ですが、
これから読むかは未定です。
上下巻それぞれ500ページがしんどい
久々のミステリーでしたが、
各500ページの上下巻2冊でかなり苦戦。
読み終わるまで1ヶ月半もかかってしまい、
「おもしろかった」というより、
「しんどかった」という感の方が強かったかもしれません…(笑)
「虚無への供物」の舞台は?どのように話が展開する?
舞台は1955年の東京。
氷沼家
という資産家の家で、呪われたかのように連続殺人が起こるんですね。
で、これを3人か4人くらいの探偵が推理しますが、
探偵のそれぞれの説が否定されたかと思えば、
また話が二転三転していろいろな所に視点が転がされる感じです。
結局のところ、犯人は「あ、結局こいつかよ!」みたいな人なんですが、
いろいろ視点を転がされるので、
真相がわかった時の驚きはしっかりとありました。
1964年のここまでに、セオリーが確立されるほどミステリーが出ていることにビックリ
また、この作品は「アンチミステリー」と呼ばれているそうなんですが、
作中ところどころに「ミステリーの掟ではそれはあり得ない」
みたいな台詞が出てきます。
1964年に出た作品ですが、そこからここまででセオリーが出来る位に、
世界中でミステリーが出てるみたいなんですよね。
1964年の時点でミステリーというジャンルがほぼ完成されてる、
っていう事実に驚きました。
感想:楽しめたが、少し難しかった
探偵が意見をぶつけ合って展開が変わって、
ロジカルで複雑だったので、
100%理解できたかと言われると、
多分そんなことはないですが、
充分楽しめたと思います。
しかし、僕にはもう少し優しいか、
謎解き以外の面でも楽しめるものがいいのか…、
そんな感じがしました。
あと、前に横溝正史の金田一耕助シリーズを読んだ時も思いましたが、
昭和の時代の風景を垣間見れる描写が楽しかったです。
余談ですが、読者さんの数があと1人で50人なので、
頑張って記事数増やして書いていきたいと思います!
それでは短いですが、
今日はこの辺で失礼します。