カワタツブログ

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坂口恭平「しみ」はカオスな物語ならではの独特な表現と、登場人物の個性の強さが特徴

前の休みにまとめて書けたので、

久々に3日連続で記事をリリース出来ています。

嬉しいな。

 

そして、今回も坂口恭平総理の本、

読み終わりました。

 

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前々作・前作と続けてカオスで音楽のような物語

 

今度は普通に順序立てて書かれた物語かと思いきや、

やはり「現実宿り」や「けものになること」と同じ様な、

一見関係ない文字の羅列(脳内では映像に変換される)で遊んだ様な、

「音楽の様に流して読む」カオスな物語。

 

しかし少し論理的でエモーショナルな面が強い

 

しかし、と思いきや、やはりある程度論理的な様な。

でもってエモーショナルで、

流して読んでも話の絵が想像しやすい。

恭平総理もこの書き方を続けていく内に上手くなっていってるんでしょうか。

となるとやはり、この書き方は面白い。

 

登場人物の個性が強い

 

あともう一つ、この本で新しい発見をしたんですが、

それは登場人物に個性があるということ。

正直、「現実宿り」も「けものになること」も、

どんな登場人物がいたかなんて思い出せない程、

登場人物の存在が透明。

(「現実宿り」に関しては、

登場人物が「砂」だったというのもありますが…)

 

透明人物だった。

 

というかむしろ、

 

1つの章ごとに1人の登場人物を放り込んで、その登場人物について語る

 

そういう書き方だと感じさせられました。

言ってみれば、

 

架空の人物を題材にした『ズームイン!服』

 

みたいなもの。

(「ズームイン!服」も面白いので読んでみてください。

面白い人が着ている服を紹介することで、

その人自体を紹介する本。

小説より読みやすいと思います)

 

 

ズームイン、服! (POPEYE Books)

ズームイン、服! (POPEYE Books)

 

 

 

「しみ」は前の2冊に比べれば大分読みやすいんですが、

構成がシンプルなものだということもその理由かもしれません。

 

カオスな物語ならではの独特の表現が面白い

 

基本的には流して読むけど、じっくり想像したくなって止まってしまう箇所もある。

 

ミッキーのモナリザ

 

とか。

てか、ミッキーとかディズニーの話が結構出てきます。

もちろん新解釈なミッキーの使い方ですが(笑)

ディズニーランドの地下には森があるらしく、

一週間くらい仕事も何もかも忘れて暮らしたくなる様な場所だという話。

あと、細かい所は忘れましたが、

「ドアを作って自分で押して入ることができる能力」みたいな描写が印象的。

 

 

 

 

 

 

「シミ」「しみ」って何?誰?ていうか人?物?それでもないもの?

 

結局「シミ」とは何?

人の名前?

地名?

馬と話すための言葉?

まあ答えが出されることはなく、

 

自分の頭の中で想像して補完しろ

 

ということだとは分かっていますが。

 

もう一度、または途中からでも読める

 

場所によってはじっくり止まって読んでしまいました。

てか、もう一回くらい読めると思います。

パラパラっとページを開いてそこから読むというのも可能な本。

 

 

 

 

 

 

終わりに

 

ここまで書いてまとまったことは、

 

カオスな物語ならではの特殊な表現をした言葉があり、

他の小説ではできない読み方が可能

 

ということが特徴でしょうか。

しかし、これは「現実宿り」にも「けものになること」にも当てはまるので、

「しみ」独特のものといえば、

 

登場人物の個性が強い

 

ということが印象的で、

 

カオスな物語ならではの独特な表現があり、

さらに登場人物の個性が強い。

そして他の小説にはできない読み方が可能。

 

ということになりますか。

 

現実宿り、けものになること、しみ、と3作続きましたが、

しみで洗練されて完成する感じがありますね。

でも、多分この先もこの文体で作り続ける気がしますので、

「3部作」ではないのでしょう。

次の作品も出来てる?とかそんな情報を恭平総理自身がツイートしてたので、

楽しみにしています。

 

 

しみ

しみ

 

 

 

次の書評の予告

 

では、書評の予告を(笑)

次は、というか今現在はこれを読んでいます。

 

 

超AI時代の生存戦略

超AI時代の生存戦略

 

 

では、ここまで読んでくれてありがとうございます!